敵の名前がタイトルになった懐かしのファミコンゲーム7選【昭和レトロ】
1983年にファミリーコンピュータが誕生した当初、対応ソフトの数はわずか9本でした。そこからサードパーティ製のゲームタイトルが爆発的に増えていき、'80年代が終わるころにはじつに600本近くが発売される形に。このころには全世界で大ブームを起こし、ゲーム発売日にはキッズから大人までがおもちゃ屋さんに殺到するという光景が見られました。
あのタイトルに意外な秘密が!?
そんな数多くあるゲームタイトルの中でも、じつは「主人公ではなく敵キャラクターが冠となったタイトル」が存在します。しかもそれはファミコン発売当初からすでにあったのです! 今回はそんな珍しいパターンのゲームタイトルをその内容とともに振り返ってみましょう。
ゲームタイトルのネーミングパターンは大きく分けて3つあります。1つめは主人公の名前がタイトルになるもの。「マリオブラザーズ」や「マッピー」「ツインビー」などがこのジャンルに入ります。ファミコン後期にはマンガ、アニメをゲーム化した作品も多数登場し、「キン肉マン」や「キャプテン翼」など主人公の名前=作品名=ゲーム名というパターンも散見されます。
2つめは世界観を表したタイトル。こちらは「クルクルランド」「エレベーターアクション」「魔界村」など、パッと聞いただけでどんなゲームか想像できるようなイメージの名前がついています。大人気RPG「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」もこのジャンルといえるでしょう。
そして最後が非常にレアなケースとしてタイトル化された敵の名前をつけたもの。じつはこのパターンは倒すべき敵がはっきりわかるのでゴールまでの道筋がはっきり分かるというテクニカルなネーミングとなります。そしてその手法はファミコン黎明期からすでに使われていたのです。当時、ゲームに夢中になった子どもたちは、クリアするまでタイトルの意味が分からなかったけど、じつはラスボスの名前だった! なんて衝撃を受けることも。
★ドンキーコング(1983)
マリオの恋人レディをさらって鉄骨の上に逃げてしまったドンキーコングがそのままタイトルになった作品。マリオがジャンプを駆使して鉄骨を昇っていき、最上階に待つレディの元にたどり着ければクリアとなります。
このときの設定としてはコングはじつはマリオのペットで、マリオに恋人ができてから自分をかまってくれる時間が減ったため、嫉妬とイタズラ心でこんな騒動を起こしたのでした。
★ゼビウス(1984)
縦スクロールの名作シューティング。当時のキャッチフレーズは「プレイするたびに謎が深まる」。プレイヤーは自機ソルバルウを操り、迫りくるゼビウス軍の敵機を倒していきます。
敵機ひとつひとつにも細かい設定を用意する、ゲームオリジナルの文字ゼビ語を作るなど、ゲームデザイナーの遠藤雅伸氏が練り込んだストーリーが随所に散りばめられています。
★ナッツアンドミルク(1984)
ハドソンから発売されたアクションパズルゲーム。パステルカラーと丸みを帯びたキャラクターが特徴的なグラフィックで、ピンクの主人公ミルクを移動させつつ、ハウスで待つ恋人ヨーグルの元にたどり着ければステージクリアとなります。
さて、そうなるとナッツってなんだ? という話になりますが、じつはぶつかるとやられてしまう青い敵キャラがナッツです。敵と主人公の名前が両方タイトルに入るという稀有なパターンですね。
★ドルアーガの塔(1984)
ナムコがおくる傑作アクションRPGは、主人公ギルが捕らわれの巫女カイを救うため、60階にもおよぶ塔を昇っていく物語です。そして姫をさらい、塔に住み着いた悪魔がドルアーガなのです。
ドルアーガを倒してカイを救ったのち、塔から脱出する続編ではゲームタイトルからもボスの名前が消え、「イシターの復活」となりました。
★スペースインベーダー(1985)
'80年代に社会現象にまでなった「スペースインベーダー」は、言わずもがなですが空から迫り降りてくる敵インベーダーがタイトル元となっています。
開発時のネームは「スペースモンスター」でしたが、海外販売も視野に入れた結果このタイトルに変更されました。ドット絵で描かれたタコやイカ、カニは今でも世界中で愛されるキャラクターですね。
悪魔城ドラキュラ(1986)
コナミが手掛けた横スクロールアクションゲームは、そのままボスの名前がタイトルになっています。ボスキャラもミイラ男、フランケンシュタイン、そしてドラキュラとメジャーな西洋モンスターが勢ぞろいしています。
主人公シモンのメイン武器がムチだったり、全18ステージに仕掛けられた巧妙なトラップの謎解きなど、斬新な設定と辛口なゲームバランスがプレイヤーを刺激しました。
★メトロイド(1986)
未来の宇宙が舞台のSFアクションゲームとして世界中に熱狂的なファンが存在する人気タイトル。その名前の由来はゲーム内で登場する恐怖の生命体メトロイドから。プレイヤーはゲームを最後まで進めないとその姿を確認することができず、その瞬間にタイトルの意味を知ることになります。
複雑に入り組んだダンジョンのアイデア元となった「メトロ(地下鉄)」と「アンドロイド」を組み合わせて生み出されたこの言葉は、いまとなっては世界中で通用する人気タイトルにまで成長しました。
ファミコン隆盛期に登場したゲームタイトルに秘められたさまざまな意味。改めて紐解くと当時の想いが垣間見えて面白いものですね。
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