『女性が活躍する会社BEST100』総合1位は“女性管理職比率40%”達成の資生堂。「メンター制度」など管理職育成の取組み事例とは

株式会社日経BPは2024年5月7日、2024年版の「女性が活躍する会社BEST100」を発表した。同ランキングは、同社発行の女性誌『日経WOMAN』と、日本経済新聞社グループの「日経ウーマノミクス・プロジェクト」が共同で例年実施する「企業の女性活躍度調査」(前回調査までの名称は「企業の女性活用度調査」)の結果をもとにまとめられている。2024年度の総合ランキングでは、1位に資生堂、2位にりそなホールディングスなどがランクインした。

総合1位は3年連続で「資生堂」。2~3位は前年から大幅アップ

「企業の女性活躍度調査」では、“働きがい”と“働きやすさ”の2つの観点で、企業の女性社員活用実態を4つの指標(「管理職登用度」、「女性活躍推進度」、「ワークライフバランス度」、「人材多様性度」)で測定。それらの合計点を偏差値にして総合スコアを出し、ランキングを作成している。

2024年の総合ランキングで1位となったのは「資生堂」で、一昨年と昨年に続き3年連続となっている。資生堂は女性人材の強化に注力しており、これまで女性リーダー育成塾の開講のほか、上位管理職排出に向けた選抜型研修や、女性役員・女性社員間のメンタリングプログラムなどを実施。その結果、2024年1月時点で同社グループ内の女性管理職比率40.0%を達成している。

2位にランクインした「りそなホールディングス」は、2023年の5位から順位を上げている。同社は2023年度の女性ライン管理職比率が34.5%と、12年連続で比率をアップ。新任女性部店長・副支店長向けの「メンタリング制度」や、「女性支店長トレーニー制度」の導入などにより、女性役員登用候補者の増加を目指しているという。

3位は「東京海上日動火災保険」で、こちらも2023年の10位から大幅なランクアップとなった。同社は上位階層の女性リーダー(役員・部長クラス)の排出に向けて2020年から導入した「メンター制度」について、2023年度から対象者を大幅に拡大。さらなる女性管理職の育成に力を注いでいるという。

そのほか、総合ランキングBEST10は以下の通り。

現在では企業における女性活躍の取り組みも当たり前となりつつあるが、特に近年は男性育休の取り組みへの注目が高まるのにあわせ、企業における女性のキャリアアップが一層重要視されている。女性活躍・女性管理職育成に取り組みたい企業では、こうした他社の取り組み事例を参考に今後の施策を検討してみてはいかがだろうか。