時価総額1000億円超の「大型IPO」倍増、ファイナンス好転

東京証券取引所がまとめた2023年の国内新規株式公開(IPO)件数によると、前年比13社増の124社の見込みだ。直近10年間では、前年のコロナ禍で見送っていた上場が集中した21年(136社)に次いで2番目の高さ。初値ベースの時価総額が1000億円超の大型IPOは、前年から倍増し6社だった。東証は「相場は落ち着いた状況。ファイナンスの環境は好転し、全体的には回復した」としている。

※東証の資料基に、自社で作成

大型銘柄のKOKUSAI ELECTRICの時価総額は、過去5年で最高の4875億円。グロース市場に上場したispaceなど、宇宙ベンチャー関連のIPOは2社あった。クラダシは環境配慮の国際認証「Bコープ」を持つ企業として国内初の上場となった。同社をはじめ社会課題の解決を掲げる新規株式公開の手法とされる「インパクトIPO」は3社に上った。

市場区分をプライムに変更した企業は、グロースから10社、スタンダードから4社。前年比8社増の14社だった。東証によると、IPO後に時価総額を大きく伸ばしている。東証でのIPO企業のファイナンス額は6291億6000万円で、10億円以上のファイナンス実施企業は70社。過去5年間で21年に次ぐ規模となった。

東証の上場投資信託(ETF)の新規銘柄は08年の50社に次ぐ44社で、過去2番目の水準。運用会社9社がETFを新規上場した。東証は「想定を上回る規模。ETFというビジネス領域が広がったのでは」と分析する。

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