シャープ堺工場、2024年上期中にパネル生産停止を決定

シャープは、同社子会社の堺ディスプレイプロダクト(SDP)が運営する堺工場において、ディスプレイパネルの生産停止を決定したことを明らかにした。今後、SDPは取引先との協議を進め、2024年度上期中にパネル生産を停止する見込みとなる。

本日行われたシャープ2023年度決算報告に合わせて発表されたもの。SDP堺工場は第10世代のディスプレイパネル工場として、テレビなどの液晶パネルを供給してきた。

シャープは、自動車やメタバースなどの需要の増大も見込まれること、米中貿易摩擦下における中国以外の大型液晶パネル工場であるという優位性が認められることなどを背景に、「高品位な大型液晶パネルの安定的かつ優位性のある調達」「ディスプレイデバイス事業のアプリケーション拡大や生産能力向上」などを目的として、2022年6月にSDPを子会社化。

しかしながら、「足元のパネル市況の低迷は想定外に長期化」したことから、SDPの業績・財務状況は悪化。パネル生産を安定的に継続していくことが難しい状況に陥り、シャープとしてもSDPに対して投資を直ちに行うことは困難だったという。

このような状況を踏まえ、SDPではかねてより堺工場におけるパネル生産の見通しについて精査していたが、「継続により収益改善が図れる余地は認められるものの、パネルの需要・価格変動のリスク、ガラス等の部材や人件費の高騰の状況等を考慮すると、かえって損失が拡大するおそれもある」と判断。堺工場での生産停止を決断したとのこと。

この決定に関しシャープでは、「ブランド事業に注力し、当社の財務状況等に比してリスクの高いデバイス事業について見直しを進めていくという当社の中期経営方針に沿うものと判断しております」とコメント。

またSDPはパネル生産の停止後、保有する大型液晶パネルに関する技術資産などの他企業への供与や、建屋等を活用したビジネスなどへ事業転換を図っていくとしている。