消費者庁、特商法の通販分野への執行状況を公開 注意喚起は1年で1552件

消費者庁は4月25日、特定商取引法の通信販売分野における執行状況を公開した。2023年9月から2024年4月までの8カ月間に、業務停止命令や業務禁止命令を含む行政処分を3件実施。いずれも定期購入に関する処分であり、指摘されたのは、最終確認画面の表示義務違反だったという。その他、行政手続法に基づく行政指導を6件したと公表した。通販事業者に対して、2023年4月から2024年3月までの1年間に行った注意喚起の件数は、1552件だったとしている。
 
2022年6月に施行された改正特定商取引法では、ECサイトの最終確認画面で、「分量」や「販売価格」「支払時期」などを表示することが義務化された。消費者庁では、2023年9月に、特商法を所管する取引対策課内に、「デジタル班」を設置。法改正を踏まえ、通販に対する執行を強化してきたという。
 
今回、通販分野における執行状況を発表した背景には、「デジタル班」による執行強化の現状を明らかにするという目的があったという。
 
消費者庁が2023年9月以降に行った、特商法に基づく通販事業者への行政処分は、①ダイエットコーヒーを販売していたサン ②精力サプリを販売していたオルリンクス製薬 ③電子タバコを販売していたHAL――の3社に対するものだった。いずれも、最終確認画面の表示義務違反を認定した。



 
ECモールなどの、複数のオンラインプラットフォームに対しては、出品者の電話番号の表示がなかったことなどを理由に、行政手続法に基づく行政指導を行ったとしている。日用品などを販売するEC事業者に対して、広告画面の販売価格や、最終確認画面の分量について、誤認を招く表示の疑いがあったことなどを理由に、指導を行った事例もあったとしている。
 
2023年度中に行った1552件の注意喚起については、70%がインターネットオークションのプラットフォームに対するものだったとしている。28%がECを中心とした通信販売、2%がテレビ通販だったという。



 
出品者の電話番号が記載されていなかったことなどを理由にネットオークション事業者に対して注意喚起を行ったケースが多かったとしている。定期購入を行う通販事業者に対して、最終確認画面の表示義務違反に関する注意喚起をするケースも多かったという。
 
消費者庁は、行政処分を行った事業者と、注意喚起を行った事業者の違いについて、「悪質性の程度などを含めて、事案に応じて適切な処分内容を決定している」(取引対策課)としている。