過去最大の投資額…ホンダがカナダに1.7兆円、旭化成など協業でEV・電池工場

ホンダはカナダのオンタリオ州に電気自動車(EV)専用の完成車工場と電池工場を建設する。総投資額は約150億カナダドル(約1兆7000億円)で同国での投資額としては過去最大。完成車工場の生産能力は年最大24万台規模、電池は同36ギガワット時(ギガは10億)規模。2028年の稼働を目指す。旭化成などと共同出資会社を設立し、EVの主要部材を同国で調達。安定供給やコスト競争力の強化につなげる。

EV完成車工場と電池工場は同州にある既存の4輪車工場の隣接地に建設する。既存工場に約4200人の従業員がおり、新たに約1000人雇用する計画だ。加えて主要部材はパートナー企業と協業する。正極材は韓国ポスコフューチャーエムと、セパレーターは旭化成とそれぞれ共同出資による生産工場の立ち上げを検討する。

総投資額には協業企業からの出資額も含み、ホンダの投資額は全体の6―7割程度を想定。自前生産や現地調達効果で電池のコストを現行比で20%超の削減を見込むほか、完成車工場も自動化やデジタル技術の活用で大幅なコスト低減を目指す。今後精査を進め、詳細は今秋をめどに決める。カナダ政府やオンタリオ州からも補助金を受ける予定だ。

ホンダは50年のカーボンニュートラル(CN、温室効果ガス排出量実質ゼロ)を掲げ、40年にEV・燃料電池車(FCV)の販売比率100%を目標としており、今回の投資で電動化を推進する。

これまで米オハイオ州の工場をEV生産のハブ工場と位置付け、設備の改修や韓国LGエナジーソリューションと電池工場の建設を進めてきた。青山真二副社長は「高い収益性を持つ事業基盤を確立し、CN社会実現に貢献する」と語る。

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