ボストン・ダイナミクスは10年間にわたり、ヒューマノイドの身体的技術の頂点に立ち、多くの研究者・開発者を刺激してきた「HDアトラス」(油圧式)との別れを示唆した動画をYouTUBEで公開した。

ビデオ備考欄には
「ほぼ10年にわたり、Atlas は私たちの想像力を刺激し、次世代のロボット工学者にインスピレーションを与え、この分野の技術的な障壁を飛び越えてきました。 今度は、油圧式 Atlas ロボットがリラックスする時間です。これまでに Atlas プラットフォームで達成してきたことを振り返ってみましょう。
と記載されている。」

動画の内容は、AtlasのNG集が多く収録されていて、私達を驚かせてきた動画の制作が簡単な道のりではなかったことをうかがわせるものとなっている。

■Farewell to HD Atlas

この動画を公開した真意と今後の動向についてはっきりしたことは言えないが、1X、Agility、Figure、Apptronikなど、多くのヒューマノイドが登場し、NVIDIAの新型「Jetson」やヒューマノイド開発ツールが来年リリースされることよって、今後も多くのヒューマノイドの開発が加速することが予想されることから、油圧式Atlasは終焉し、新しい時代へ対応した実用的なヒューマノイドとして油圧式ではない新Atlasの開発へと発展させていくのかもしれない。それを最後のシーン「また会う日まで」が示していると信じたい。

皆さんは「Farewell to HD Atlas」(HDアトラスに別れを告げる)のひと言に、どのようなことを感じただろうか。