イオンが4月10日に発表した2024年2月期決算によると、営業収益9兆5535億5700万円(前年同期比4.8%増)、営業利益2508億2200万円(19.6%増)、経常利益2374億7900万円(16.6%増)、親会社に帰属する当期利益446億9200万円(109.0%増)となった。

営業収益と経常利益までの段階利益は過去最高を更新。親会社株主に帰属する当期純利益は前期比2倍超となっている。

営業収益は、すべてのセグメントが増収となった。

営業利益は、主力の小売事業を構成するGMS(総合スーパー)事業、SM(スーパーマーケット)事業、DS(ディスカウントストア)事業では、プライベートブランド(以下、PB)のトップバリュを戦略の中心に据えた商品本位の改革、DX を活用した生産性向上のほか、収益構造改革を軸にしたコストコントロールに取り組み、増益となっている。

また、ディベロッパー事業、サービス・専門店事業では、社会経済活動の正常化で客足の回復が進んだことから、増益だった。

一方、営業債権残高に合わせて貸倒引当金繰入額が増加した総合金融事業のほか、各国のマクロ経済環境悪化の影響が顕著となっている国際事業と、コロナ対策関連商品の需要減の影響を受けたヘルス&ウエルネス事業が減益を計上している。

GMS事業は、構造改革や地域再編の効果が顕在化、3期連続で業績改善。トップバリュやデリカ・生鮮で消費の二極化への対応を強化した食品の売上総利益が伸びている。

<トップバリュが好調>


特に、イオンリテールは、収益構造改革に加え、MD改革やDXによる生産性向上で営業利益が82億円、25億円の増益を計上している。経常利益は5期ぶりに黒字化した。商品の二極化戦略や成長領域における差別化対応を進め、売上総利益の増加でコストアップを吸収している。

SM事業は、フジ、MV東海が対前年比3割増、まいばすけっとが3倍増の大幅増益で当セグメント利益をけん引した。

価格政策の強化と高値入PB・成長カテゴリーの拡充で営業総利益が改善。2023年11月に連結子会社化したいなげやは、増益に13億円貢献した。

DS事業は、DS専用PBによる差別化やEDLPによるまとめ買い需要への強化で営業総利益が拡大した。

ヘルス&ウエルネス事業は、化粧品やPB販売が伸びたが、検査キット・コロナ関連需要の反動減の影響で、減益となっている。

総合金融事業は、海外の貸倒関連費用の増加や国内の顧客基盤の拡大に向けた販売促進費の増加により減益だった。

ディベロッパー事業は、国内はモール、都市型SCで専門店売り上げが前期比プラスで増益、海外は営業利益が過去最高を更新している。

アセアンは最重点エリアのベトナム、行動規制が緩和されたインドネシアが増益。中国は江蘇省、湖北省が好調に推移している。

サービス・専門店事業では、イオンファンタジーは国内は3年ぶりの新機種導入で売り上げが好調、アセアンが過去最高益となっている。

イオンエンターテイメントは、映画作品に左右されない収益構造改革に取り組みが奏功し客単価が上昇しているという。

コックスは、ブランド力強化やMD改革、調達先変更による原価低減で売上総利益が改善している。

国際事業は、アセアンでは、インフレに伴う人件費・設備費の上昇で減益も、マレーシアがテナント入居率が改善基調、ベ
トナムはトップバリュ取扱品目拡大等で食品売り上げが大きく伸びた。非食品PBの現地開発・生産を強化している。

中国は、エリア差はあるもののゼロコロナ政策の解除もあり損益が改善している。

2025年2月期は、営業収益10兆円(4.7%増)、営業利益2700億円(7.6%増)、経常利益2600億円(9.5%増)、親会社に帰属する当期利益460億円(2.9%増)を見込んでいる。

営業収益は10兆円台にのり、営業利益・経常利益は過去最高益となる計画だ。

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