
LINEヤフーの2023年4‐9月期(中間期)の国内ショッピング取扱高は、前年同期比6.7%減の7762億円だった。「(下期は)3本軸でさらにお得で便利なコマース体験を提供していく」(出澤剛CEO)と話す。新会員サービスやLINEアプリの刷新などでショッピングの利用者獲得を促進する考えだ。
ショッピング取扱高は、「ヤフーショッピング」「LINEギフト」「ヤフーマート」「ZOZOTOWN」「LOHACO」「LINEショッピング」などの売り上げを含む。
ZOZOの2023年3月期の商品取扱高は、前期比7.0%増の5443億1700万円と拡大した。アスクルも2023年3月期において、BtoC事業の営業利益が黒字化するなど、「ZOZO、アスクルとのシナジーでコマース事業をけん引している」(出澤CEO)と話す。
LINEヤフーは、「ヤフーショッピング」の運営方針を昨年から大きく変更した。大規模なポイント還元施策の頻度を落とし、より効率的な販促展開に重きを置いている。このことが影響し、純第2四半期の国内ショッピング取扱高は3982億円と前年同期を730億円下回った。
その中でも「ヤフーショッピング商品券」の発行など、効果的な販促を行い、「ショッピングは改善傾向が継続しており、想定内の着地だった」(出澤CEO)と強調する。
<3つの柱でコマースを強化>
今後のコマースの強化策として、①「LYPプレミアム」の開始 ②コマース検索の強化 ③LINEアプリのリニューアル――などを実施していく。
11月29日に提供を開始する会員サービス「LYPプレミアム」では、既存の「Yahoo!プレミアム」で提供してきた「ヤフーショッピング」の買い物がお得になる特典に加えて、新たに1200万以上の対象スタンプ使い放題、好きな音楽を着信音に設定できる特典などを提供する。特典に興味を持って会員になった顧客が、「ヤフーショッピング」で商品を購入することを目指す。
ヤフーショッピングにおけるコマース検索機能も強化する。「ヤフージャパン」から「ヤフーショッピング」への流入拡大を目指す。
LINEアプリのリニューアルも予定しており、アプリ内にショッピングタブを設置する計画もある。「この3本軸でさらにお得で便利なコマース体験を提供していく」(出澤CEO)と意気込みを示す。