使用荷重500トン…関西工業、洋上風力向け「超大型シャックル」開発

関西工業(広島県福山市、羽田孟司社長)は、吊り具の一種であるシャックルで、使用荷重が500トンと超大型の製品を開発した。複雑な本体形状をした「ワイドシャックル」と呼ぶタイプの鍛造品では世界最大級。洋上風力発電向けの作業船など大荷重の吊り下げ用途を想定。リースで提供する。

開発したシャックルは、ワイヤロープ用「WRB」と繊維スリング用「BSW=写真」の2機種。クロムモリブデン鋼製で自重は1トン。BSWの寸法は縦1045ミリ×横810ミリ×奥行き300ミリメートル。

使用荷重の2倍となる1000トンをかける引っ張り試験を行い、変形しないことを確認。日本産業規格(JIS)で定められたプルーフロード試験をクリアした。大型の引っ張り試験機がある大阪府まで運んで試験した。

関西工業は1997年にも使用荷重800トンの鍛造シャックルを製造し、当時の新日本製鉄(現日鉄エンジニアリング)の作業船「くろしお」向けに納入している。ただしこれは本体が単純な丸棒形状。超大型の試験機がなかったため、1200トンまでの引っ張り試験をクリアして出荷した経緯がある。

一方、今回のワイドシャックルは、本体の頂点に当たる「クラウン」と呼ぶ部分がへこんだ複雑な形状。ワイヤやスリングが傷みにくく、横向きにすれば自立するため作業性も高い。クラウンの溝は型鍛造、ほかは自由鍛造で成形した。WRB4台、BSW6台を製造した。

同社はシャックルで国内シェア首位。大型品では欧米にも競合メーカーがあるが、衝撃に弱い鋳造品、かつプルーフロード試験の荷重条件が日本に比べて緩いという。