電力消費量3分の1…新明和が開発した下水・産業排水処理用「空気圧送機」の性能

新明和工業は電力消費量を同社従来機比約3分の1減らす下水・産業廃水処理用空気圧送機を開発した。騒音レベルも同比で最大3デシベル下げた。空気を送り込むらせん状の羽を従来の3枚から4枚に増やし、漏れを少なく小刻みに送風して省電力化する。主に国内の更新需要や東南アジアなど海外の新設需要を開拓する。1日に発売し、2025年度に2000台の販売を目指す。

新開発の下水・産業廃水処理用空気圧送機は、微生物による汚泥分解に必要な酸素を汚水処理装置に送り込む。2本の回転軸が、らせん状の羽でかみ合い逆回転する仕組みで空気を押し込む。公共下水や食品などの廃水処理に使われる。

従来1本の回転軸が備えていたらせん状の羽を、競合他社も含め初めて4枚に増やした。空気を少量ずつ、より連続的に押し込めるようになり、空気圧の変動が低減。負荷も下がりエネルギー効率が向上し、電力消費量を減らせる。

空気圧の変動が低下するため騒音も抑えられ、設置する機械室には防音カバーが不要という。らせん状の羽も独自形状で、直線状に比べ滑らかに送風でき低騒音に寄与する。

新機種の生産に向けて、小野工場(兵庫県小野市)に新型の数値制御(NC)複合旋盤を導入し、特殊な切削工具や治具がなくても、羽をらせん状に自動加工できる体制を構築した。製造コストを抑え、消費税抜きの代表機種価格を従来機種並みの125万2400円に据え置く。

国内市場は成熟しているが、従来機種比で電力を二酸化炭素(CO2)換算で20%以上削減すると、購入費の2分の1に国の補助金を受けられる。高経年化した設備が多く、補助金制度も好機に更新需要を中心に掘り起こす。