核融合発電に安全規制、政府がタスクフォース立ち上げ

政府は核融合発電の安全規制の策定に着手する。4月以降にタスクフォースを立ち上げて議論を開始し、2024年度内にも規制の基本的な考え方を取りまとめる方針。原子力発電と異なる核融合発電の特性を踏まえ、安全確保の要件を検討する。スタートアップなどを中心に30年代にも発電炉を建設する動きがあることから、米国や英国では安全規制の議論が始まっている。日本でも安全規制を作ることで、スタートアップによる発電炉の建設につなげる考えだ。

有識者会議では、発電能力を実証する原型炉やスタートアップによる発電炉の建設を念頭に検討する。

核融合発電は重水素と三重水素(トリチウム)など軽い原子核を融合し、ヘリウムなどの重い原子核に変わる際に生じるエネルギーを使って発電する。核融合反応を起こすプラズマを維持できなければ反応が止まるため、制御は不要だ。核融合反応でも放射性物質は生じるが、原発と比べると低レベルで済む。

一方、比較対象になる原発はウラン235などを連続反応させてエネルギーを得る。核融合反応とは異なり、一度起こした反応を止めるために制御が必要になる。

こうした条件の違いから、核融合発電には原発とは異なる安全規制を検討する動きがある。米国では27年までに核融合炉を含む先進炉に関して、規制の枠組みを制定する方針。23年には米原子力規制委員会(NRC)が原発とは異なる許認可・規制が必要とする案を支持した。英国も同様に、原発の規制を担当する原子力規制局(ONR)の規制対象としない方針を決め、法制化に向けて検討を進めている。