自由闊達にグローバルニッチに挑戦  —工程管理ツールでモノづくり産業を下支え

記者の目/ここに注目
□技術開発には知識だけでなくコミュニケーションも大切
□人に優しく、居心地良く、IT業界で成長目指す

生産性の限界に挑戦する-を社是に掲げるC&Gシステムズは、その社是の通り日本のモノづくりを支え続けている。金型向け国産CAD/CAMシステム大手として、国内外の製造現場に欠かせないソリューションツールを提供する。一方でIT人材の育成にも力を入れており、企業と社会に貢献できる人材こそが、グローバルニッチトップに欠かせないと考えている。

中堅・中小企業にもIT導入

同社は金型向け国産CAD/CAMシステム大手だが、製造業の空洞化とそれによる国内需要縮小で事業の新たな柱を模索してきた。塩田聖一社長は「金型に隣接する市場には量産に関わる多くの分野がある。それら分野の高度化をお手伝いして国内製造業を下支えしたい」と話す。

着目したのが工程管理システムだ。近年急速に IT化が進む製造現場も、工程管理は表計算ソフトを使うことが一般的で、顧客からはCAD/CAMとの連携を望む声が多かった。2004年に工程管理システム「A IQ(アイク)」を発売したが、CAD開発部工程管理開発課の田代勝法課長によると「ユーザーインターフェイスが古く、競合他社と差別化できていないなど課題が多かった」という。そこでアイクの改良に取り組み、14年ぶりにリニューアルした新アイクを2018年に発売した。新版は製造現場の作業計画や進捗(しんちょく)、評価などを課題ごとに分類し、優先度を付けるようにした。また基幹システムと連携でき、スケジュール管理や原価計算などをシステム化することで、大規模投資が難しい中堅・中小製造業でも導入できるようさまざまな工夫を凝らした。

IoTやビッグデータ技術を活かして、熟練者の経験や勘による製造現場の工程管理を体系化することにも成功。高額な専用システムの導入が不要で、人材不足で技能伝承が遅れている金型製造現場の効率化を実現した。

クラウド、AIの活用始まる

CAD開発部 工程管理開発課 課長 田代 勝法さん

アイクを開発する工程管理開発課は現在7人体制。5軸制御マシニングセンタ(MC)に対応するCAD/CAMシステム「CAM-TOOL」、2次元・3次元融合CAD/CAMシステム「EXCESS-HY-BRIDⅡ」といった主力事業とは異なり若手中心の少数精鋭だが、その分「自由闊達に意見し、自分たちが作りたいものを作り上げる体制が整っている」(田代課長)という。

今後の課題はクラウド化や人工知能(A I)の活用だ。特にA Iによる思考支援が進めばシステム利用者の能力を最大限に発揮できるため、さらなる生産性向上が期待できる。その第一弾として2023年末に「AI類似画像検索機能」を投入した。

求められる理工系人材は情報工学の技術者。最近人気のデータサイエンス関連の人材も魅力と考えている。工程管理は今でも技能者の経験や勘に頼る現場が多く、課のメンバーはサポートとして顧客の現場に足を運ぶことが多いという。このため「知識だけでなく、社内外の人とのコミュニケーションも大切になる」(田代課長)と話す。今はまだ全社売上高に占める比率は主力製品に比べて低いが、「第3の柱に育て、近い将来は売上高に占める比率をより高い水準に成長させていきたい」と意気込む。

アイクはスケジュール管理や原価計算などをシステム化することで、中小製造業でも導入しやすくした

松本さん(右)は『叱らない』をモットーに指導。山本さん(左)は「居心地がよい職場環境」が気に入っている。

若手社員に聞く
居心地がよく、新卒も戦力として仕事を任せてくれる

CAD開発部 工程管理開発課 山本 哲平さん(2023年入社)

大学の工学部を卒業して、新卒で当社に入社しました。現在はコーチャーの松本さんの指導を受けながら、デスクトップアプリの機能開発を行っています。大学時代はプログラミングを学んでいたので、地元の福岡県で学んだ技術を活かすことができる当社を就職先に選びました。

今の職場はとても居心地がいいです。新卒の自分にも仕事を任せてもらえるのですが、まだ指示されたことしかこなせません。一層高い戦力になれるよう学んでいきたいと思っています。

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叱らず、干渉し過ぎず、丁寧な指導を心がけている

同開発課 松本 恋さん(2016年入社)

山本さんのコーチャーを担当しています。高卒で入社し、一年目はプログラミングの知識がなかったため苦労したのですが、当時のコーチャーがとても優しく指導してくれて今があります。人は叱っても育たないので私も干渉し過ぎないよう、わからない点をていねいに教えるようにしています。

当社は人に優しい会社です。自らの裁量で仕事ができますし、公私の区別も明確です。私自身はクラウドやネットワーク関連の知識を身に付けて IT業界でより成長していきたいと思っています。

会社DATA
所在地   福岡県北九州市八幡西区引野1-5-15 東京都品川区東品川2-2-24
創業    2007年(前身の旧コンピュータエンジニアリングは 1978年)
代表者   代表取締役社長 塩田 聖一
資本金   5億円
従業員数  約250人(連結)
事業内容  CAD/CAMシステム、生産管理システムなどの開発・販売・サポート
URL     https://www.cgsys.co.jp