ダイソーで330円の「高音質ステレオイヤホン」を価格差18倍の「SHURE」と聴き比べてみた!

最近100均のダイソーでは110円以上の高額商品が充実してきました。なかでもオーディオ機器の種類は豊富です。今回筆者は自宅のパソコン用に330円のワイヤード(有線)イヤホン「高音質ステレオイヤホン(AL-004)」を購入してみました。普段の通勤電車では遮音性に優れた高級ブランド「SHURE(シュア)」の「SE112」を使用していますが、ダイソーのイヤホンとは価格差が18倍以上あります。果たして音質はどのくらい違うものなのでしょうか?

ダイソーの高音質スレレオイヤホンは本当に高音質なの?

最近のダイソーはオーディオ機器がかなり充実しています。とくに、ワイヤード(有線)イヤホンは330円という低価格で「高音質ステレオイヤホン」シリーズが多数用意されており、どれを買ったらいいか迷うほどです。



こちらがダイソーのオーディオコーナー。お店によってラインナップは異なりますが、ステレオイヤホンだけでも5~6種類はあるでしょう(筆者撮影)

最近のスマホはイヤホン端子がないモデルが増えたこともあり、ワイヤレスが主流です。通勤電車でワイヤードイヤホンを使っている人はほとんど見かけません。

それでも、筆者は断然ワイヤード派で、数年前に購入した「SHURE(シュア)」のカナル型エントリーモデル「SE112」を愛用しています。

SHUREといえば10万円以上の高級モデルも発売する米国メーカーですが、遮音性が非常に高く、下手なノイズキャンセリング機能付きのモデルより優秀なので、とても気に入っているのです。



こちらが筆者愛用のSHURE「SE112」。SHUREは高級ブランドとして知られていますが、エントリーモデルなので、Amazonでは6,000円程度で販売されています(筆者撮影)



SHURE「SE112」はイヤーピースを耳の奥に入れて密着度を高め、外の騒音がかなり軽減されるのが特徴。下手なノイズキャンセリング機能よりも優秀です(筆者撮影)

また、ワイヤレスイヤホンはスマートで見栄えもいいのですが、肝心なときに電池が切れるのがイヤですし、安いモデルはどうしても音が悪くて筆者は満足できないのです。

実際、ダイソーで1,100円のワイヤレスイヤホンや、3COINSで1,650円のワイヤレスイヤホンは音がこもっていて、音質はかなり厳しいものでした。

そのようななか、筆者はパソコンで音楽を聴いたり映画を観るときのためにワイヤードイヤホンを購入するつもりで、フラッとダイソーに行ってみました。

正直、「聞こえれば何でもいいや」という感じだったのですが、オールマイティバランスタイプと書いてあった「高音質ステレオイヤホン(マイク付、AL-004)」を、330円で購入することにしました。

というわけで、このイヤホンにはまったく期待していなかったのですが、実は330円とは思えないほど高音質で驚きました。詳しくはこのあとじっくり解説します。

●ダイソー「高音質ステレオイヤホン(マイク付、AL-004)」は→こちら



こちらが、今回筆者がダイソーで購入した「高音質ステレオイヤホン(マイク付、AL-004)」です。価格はたった330円でした(筆者撮影)



「高音質ステレオイヤホン」には、音質の違いで数種類用意されているのですが、今回は手堅くオールマイティバランスタイプと書いてあった「AL-004」を選択しました(筆者撮影)

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ダイソーの「高音質ステレオイヤホン」は価格差18倍以上のSHUREとどのくらい音質が違う?

それでは、ダイソーの高音質ステレオイヤホン(AL-004)を実際に聞いて音質を確認してみましょう。

まず、ダイソー「高音質ステレオイヤホン」シリーズは、SHUREと同じカナル型です。柔らかいシリコン製イヤーピースを耳の奥まで入れるので、フィット感もそこそこあります。

ただし、SHUREのイヤーピースは低反発枕のような密着性の高いウレタン製なので、遮音性は格段に上です。通勤電車では外部の騒音の入り方がかなり違うのです。

また、実際にスマホでボーカル曲を中心に音楽を聴いてみると、ダイソー「AL-004」は思っていたよりはクリアに聞こえますが、低重音が効き過ぎてボーカルや楽器の音が埋もれてしまっています。

これに対しSHURE「SE112」のほうは、楽器の一つひとつがクリアに聞こえて、全体的に解像度が高くボーカルの声がよく聞こえます。エントリーモデルとはいえ、さすがに高級ブランドのSHUREなだけはあります。

というわけで、通勤電車のなかでスマホの音楽を聴くというシチュエーションなら、遮音性や音質すべての面で、やはり18倍以上価格が高いSHURE「SE112」のほうが、ダイソー「AL-004」よりかなり優れていると言えるでしょう。



ダイソー「AL-004」は330円とは思えないほど、見た目の質感もそれほど悪くはありません(筆者撮影)



ダイソー「AL-004」は柔らかいイヤーピースを耳の奥まで入れるカナル型。フィット感もそこそこあり遮音性に優れています(筆者撮影)



ケーブル途中に音楽の一時停止・再生ボタンがあります。押してから1秒くらいタイムラグがあるので、慣れないとやや使いにくいでしょう(筆者撮影)



筆者のOPPO Reno5 Aは3.5mmステレオミニジャックを装備しているので、ここにダイソー「AL-004」挿して使用しました。ケーブルは1.2mでちょうどいい長さです(筆者撮影)

次に、本来の目的であるパソコンで聴き比べてみましょう。筆者はパソコンで音楽だけでなくAmazonプライムビデオやYouTubeなどの動画もよく見ます。

ダイソー「AL-004」のほうは低重音が響くので、いわゆるドンシャリ系の音楽には向いています。また、アクション映画などは意外と迫力が感じられ、スマホで音楽を聴いたときより、案外いいかもと感じました。

一方、SHURE「SE112」はパソコンで音楽を聴いても、やはりクリアで解像度が高くバランスが取れた音質です。しかし、オーケストラなどは音の広がり感はさほど感じられません。

また、アクション映画などでは低重音は大きく響かないので、さほど迫力を感じませんでした。

というわけで、パソコンでもボーカル曲ならSHURE「SE112」のほうがクリアで美しく聞こえるのですが、映画やオーケストラなどでは、意外にも低重音が響くダイソー「AL-004」のほうがいいと感じられました。