えきマチ1丁目折尾の開業イメージ(JR九州発表資料より)

 JR九州は、北九州市にある筑豊本線、鹿児島本線の折尾駅(八幡西区堀川町)高架下に、新商業施設の「えきマチ1丁目折尾」を2023年秋に開業する。スーパーや飲食店、物販店など約30店を集め、地域住民の暮らしを豊かにする生活拠点を目指す。

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 えきマチ1丁目折尾は、折尾駅東側にある鹿児島本線の高架下約1万700平方メートルに店舗を集める。店舗面積約3,800平方メートルで、駅の利用客や周辺住民が気軽に訪れることができる商業施設とする。

 主な出店店舗はスーパーの「マックスバリュ」、カフェの「スターバックス・コーヒー」、北九州市初出店となるベーカリーの「アールベイカー」、100円ショップの「キャンドゥ」、折尾駅前で創業した鉄なべ餃子発祥店の「本店鉄なべ」、グロサリーの「ジュピター」など。

 折尾地区は古くから石炭輸送の要衝で、鉄道で日本の近代化に貢献してきた。石炭産業が消えた現在は九州北部有数の学園都市に生まれ変わっている。だが鉄道による市街地の分断や踏切による交通渋滞、道路整備の遅れが目立つほか、古くから存在する密集住宅地が防災面の課題に浮上してきたことなどから、北九州市が2004年度から総事業935億円かけ、折尾地区総合整備事業を進めている。

 事業は、筑豊本線2.4キロ、鹿児島本線2.1キロを高架化し、高架に合わせて駅舎を建て替える。広さ約1ヘクタールの駅前広場と総延長3.7キロの街路も整備し、駅南側約17ヘクタールの土地区画を整理する。

 事業期間は2028年度まであるが、駅舎の建て替えやえきマチ1丁目折尾が入る高架は既に完成している。JR九州は完成した高架の下を有効活用するため、えきマチ1丁目折尾を計画した。