全国民に関係する「孤独・孤立対策推進法」 2024年4月から施行!

 【家電コンサルのお得な話・166】社会が進化するにつれて、私たちの生活も変化している。しかし、この変化の中で見逃されがちなのが「孤独」と「孤立」の問題である。2024年4月から施行される「孤独・孤立対策推進法」は国民全員に関係する法律となる。

●地域社会全体で支えあう仕組みづくりが重要



 人間は社会的な生き物であり、誰しもが他者とのつながりを通じて精神的な充足を得ることが多い。しかし、現代社会では様々な要因によって、この大切な「つながり」が失われがちになっており、様々な理由で孤独感を感じる人が増えている。

 こうした孤独や孤立といった社会課題を受けて、2024年4月から施行されるのが「孤独・孤立対策推進法」である。同法律は、孤独や孤立からくる心身への有害な影響を受けている人々への支援を目的としている。

 同法律の基本理念では、誰もが人生のあらゆる段階で孤独や孤立を経験する可能性があることや、社会のあらゆる分野で孤独や孤立への対策を推進することが重要とされている。

 また、当事者等の状況に応じた継続的な支援、そして孤独・孤立状態からの脱却を支援する取り組みも含まれている。国と地方公共団体には、この問題に対しての責務、国民の理解と協力の促進、関係者間の連携強化、そして支援策の実施が規定されている。

 ここで重要なのは、単に政府だけでなく、地域社会全体で支えあう体制を作ることが目指されている点である。

 さらに、内閣府は特別な機関として「孤独・孤立対策推進本部」を設置する。また、地方公共団体は、必要な情報交換や支援内容に関する協議を行う「孤独・孤立対策地域協議会」を設置するよう努める。これにより、政府だけでなく、地方レベルでも具体的な対策が進められるようになる。

 この法律の究極の目標は、「孤独・孤立に悩む人を誰ひとり取り残さない社会」、「相互に支え合い、人と人との『つながり』が生まれる社会」を実現することである。単に孤独や孤立を減らすだけでなく、より温かく、包容力のある社会を作ることを意味している。

 この法律の施行は、私たち一人ひとりにとっても大きな意味を持つが、昨今、問題となっているNPO法人の公金問題のようにならないよう、国民が意識を向けることが大切である。法律施行後は、自治体の具体的な取り組みなども当コラムで紹介していきたいと考えている。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)

堀田泰希

1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。