就活生は労働条件よりも労働環境を重視、オフィス環境は企業の人材確保を左右する


就職活動中の学生に対する意識調査*によると、全体の約8割が就職先の企業選びで、労働環境を重視していることが分かりました。

この調査結果は企業側にとっても重要で、今後の人材採用にも大きく影響するでしょう。よい人材を確保するためには、オフィス環境の整備が不可欠な時代、どのようなオフィスに人が集まるのか、ポイントを紹介しましょう。

*調査概要
今回の調査は「就活生の企業選びの基準と採用に向けた企業側の対策」と題して、オフィス移転やリニューアルを手掛ける株式会社アーバンプランが、2023年1月23~24日にかけて実施しました。
対象は就活中の学生約500名と、企業の人事担当者約500名で、インターネット形式により行われました。

オフィス環境に対する就活生の意識

就活生に対する質問では、企業選びで重視するポイントについて、「労働環境(オフィス・人)」を重視するという回答がおよそ60%で、「労働条件(賃金・労働時間)」の約40%を大きく上回りました。

実際に就活生がオフィス環境で重視する点については、以下のような回答が上位を占めました。

・利便性(60.0%)
・個人スペースの有無(46.3%)
・リフレッシュスペースの有無(35.1%)
・広さ(24.6%)
・オープンな空間(24.6%)

回答を見ると、就活生はオフィスとしての利便性以外に、スペース面での充実度を求める傾向が強いようです。
さらにオフィス環境が魅力的な企業に対しては、志望度合いが上がると答えた人は何と全体の約95%に達しています。

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オフィス環境に関する企業側の意識

一方で企業側も就活生の意識を理解しており、全体の約89%がオフィス環境の整備に力を入れていると答えています。その中で、自社のオフィス環境の魅力については、以下のような点が上位にランクされています。

・個人スペースの充実(40.5%)
・デザイン性(39.8%)
・会議室の数(39.2%)
・リフレッシュスペースの充実(37.4%)
・広さ(36.3%)

就活生が重視する点と比較すると、共通する部分があるものの、微妙にずれている部分もあるように感じます。その点については企業側も理解しているようで、今後オフィス環境を見直す予定があると答えた企業は、全体の約81%に達しています。

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