日本百貨店協会と日本ショッピングセンター協会が2022年12月度の売上高を発表し、インバウンド増や行動緩和に加えて冬物商材が好調だったことから、共に前年同月を上回る状況が続いていることが分かった。

【前月は】百貨店とSCの11月売上、9カ月連続で前年上回る 都市部好調も地方は厳しく

■百貨店は10カ月連続で前年上回る

 24日、日本百貨店協会が2022年12月度の全国百貨店売上高概況を発表した。売上高は前年同月比(店舗数調整後)4.0%増の6,150億9,707万4,000円となり、10カ月続で前年同月を上回った。

 引き続き高額商品が好調だったことに加えて、気温の低下により冬物の衣料品や防寒グッズがけん引。また水際緩和と円安によりインバウンドが同484.7%増と大きく伸びており、2019年比では0.8%減と新型コロナ前とほぼ同水準に戻っている。

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■北海道や東京、京阪神が好調

 都市別は15カ月連続で前年同月を上回った一方、都市以外の地区は2カ月連続で前年を下回った。

 都市部の中では札幌(前年同月比:7.7%増、以下同じ)、東京(8.0%増)、京都(9.5%増)、大阪(8.7%増)、神戸(10.2%増)で大きく伸びた。反対に広島(3.5%減)のみが前年割れに。都市以外の地区では北海道(7.8%増)と近畿(0.3%増)の2地区が前年同月を上回った。前年同月を下回った地区の中では、中国(4.7%減)、四国(6.4%減)でマイナス幅が大きめ。

 商品別売上高で大きく伸びたのは、婦人服・洋品(7.7%増)、身の回り品(12.3%増)、家電(6.6%増)、サービス(17.4%増)など。反対に落ち込んだのは子供服・洋品(5.1%減)、その他衣料品(5.7%減)、家具(6.2%減)、その他家庭用品(4.7%減)など。