ここ数年、新聞やニュースなどで話題となることも多くなってきた世界的な水不足。水資源に恵まれた日本国内ではあまりピンと来ないかもしれませんが、例えば地球温暖化の影響による豪雨と水害の多発、地震による大規模断水や水源枯渇の可能性、さらにはインフラの老朽化に伴う不安など、水に関する問題は決して他人事ではありません。全国どこでも蛇口をひねれば安全な水道水が利用できる日本ですが、将来的に考えれば、インフラに頼らない水の備えは喫緊の課題となっています。

そこで紹介したいのが、アクアテックが開発した複合型ろ過装置「AIRLITH(エアリス)」(オープン価格)。平時は空気清浄機や水道直結の浄水器として活用でき、いざというときには空気中の水分を取り出して飲用水を作り出せるという魔法のような装置です。

私たちが日々当たり前のように利用している生活用水は、ざっくりいえば海面などから発せられた水蒸気が上空で雲となり雨を降らせ、その雨を貯水・浄化して提供されているわけですが、そうした一連の仕組みをひとつの装置の中で完結させてしまおうというのがこの「AIRLITH」。

フィルターを通して浄化した空気から水分を取り出し、作り出した水をさらに三層のフィルターでろ過。ナノレベルの不純物まで取り除いてミネラル分を溶出させたうえで、本体内蔵のタンクに貯水するという仕組みです。貯水タンクには殺菌用UVランプが搭載されているため、ろ過した水を安全なまま長期保存することが可能。また生成した水は装置内を循環しながら定期的にろ過とUV殺菌を繰り返すため、きれいな水をいつでも安全に飲むことができるのです。

生成できる水の量はその時々の気温や湿度によって変わりますが、相対湿度60%での定格製水能力は25℃で1日14L。本体搭載の14Lの貯水タンクが丸1日でいっぱいになるという計算です。備蓄として必要な飲用水のめやすはひとり2Lといわれますから、一般家庭での飲用を考えたら十分な製水能力といえそうです。

気になる浄水性能も、JIS規格準拠の家庭用浄水器の性能試験を全項目クリアしているというから安心。平時であれば空気清浄のみで動作させることもできるし、水道をつないで浄水器として使用することも可能、バケツに貯めた水道水などを汲み上げて飲用水に変えるといった使い方にも対応します。さらに本体には瞬間沸騰機能を搭載、常温での利用はもちろんのこと冷水・温水機として利用できる実用性の高さもうれしいポイントです。

今までありそうでなかった発想の製水ろ過装置、さぞや装置自体も巨大なのでは?と思いきや、本体サイズは幅34cm×奥行き52.3cm×高さ132cm。そこそこ奥行きがあるとはいえ、機能や性能から考えるとこのコンパクトさはかなりの驚き!

ちなみに電気料金のめやすは月700〜900円程度、消耗品として空気浄化フィルター(7920円)と、浄水用ろ過フィルター(1万5400円)の定期交換が必要ですが、日々口にする飲用水をワンランクアップできると考えればランニングコストとしてもまずまず納得できるのでは。日常生活のなかで有事に備えられる、まったく新しい選択肢です。

>> アクアテック「AIRLITH」

<文/&GP>

 

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