「健康経営を始めたいが、何から手を付ければよいか分からない」とお悩みではないでしょうか?
健康経営の推進や健康経営優良法人の取得に必要な健康経営宣言の作成から始めることがおすすめです。その理由や具体的な作成方法などをお伝えします。

健康経営宣言(健康宣言)とはなにか

健康経営宣言(健康宣言)とはなにか

健康経営宣言(健康宣言)とは健康経営の考え方に基づいて、社員に対する健康づくりへの取り組みを社内外へ発信(宣言)することです。
なお、「健康経営宣言」と「健康宣言」は同じ意味となります。

重要なポイントとしては、「社内」と「社外」両方への発信という点です。

健康経営と言うと社外へのアピールが意識されがちですが、経営層が社員に対して、

  • なぜ健康経営が必要だと思っているのか
  • どのような活動を実施していくのか

を明確に、分かりやすく伝えることが、健康経営に対する意識付けや社内風土作りのために重要です。

そうした社内風土を醸成し、活動が継続していくことで社外に発信できる体制が構築が作れるといえます。そのためにも健康経営宣言を作成し実際に活動を進めていくことが重要です。

健康経営宣言(健康宣言)は「健康経営優良法人」の認定の必須条件

健康経営を進める多くの企業は健康経営優良法人の認定が一つの大きな目標ではないでしょうか?

健康経営宣言は、この健康経営優良法人の認定の必須要件でもあります。
健康経営優良法人の認定要件の大項目1番にあたる部分が経営理念(経営者の自覚)となっていて評価項目としては健康経営宣言の社内外への発信と明記されています。

そのため、健康経営に関する活動を始めるにあたって、まずはじめに取り組んだ方が良い項目だということがわかります。

健康経営宣言(健康宣言)のメリット

健康経営宣言のメリットとしては健康経営推進におけるメリットと同じような項目が考えられます。

  • 健康経営優良法人の認定要件のクリア
  • 労働生産性の向上
  • 社外への認知度向上(ワークエンゲージメントの向上や企業イメージの向上・採用に有利になりやすい等)

他社の健康経営宣言を3つご紹介

どのような形で健康経営宣を作ればよいか迷われているかもしれません。この項目では実際に他の企業が、どのような健康経営宣言を作成しているかを確認し、健康経営宣言のイメージを作っていきましょう。

①パーソル フィールドスタッフの健康経営宣言

『はたらいて、笑おう。』
これは、我々のグループビジョンです。
我々は、働くことそのものを輝かせ、人生を楽しむことにつなげてゆくためにすべての働く人を支援いたします。

我々のビジネスの資本は『人財』です。
社員一人ひとりが心身ともに健康であることが、自らの能力を最大限に発揮でき、ビジョンを実現できる原動力となると考えます。

今後、社員一人ひとりの健康保持・向上を重要な経営課題の一つと捉え、『健康経営』に取り組むことをここに宣言いたします。

参考サイト:パーソルフィールドスタッフ

上記の健康経営宣言の後に、健康経営推進体制の組織図・健康経営で解決したい経営上の課題についてや、自社が目指す健康経営の概要・自社の健康課題とそれに対する具体的な取り組みについて載せられています。

②RIZAPの健康経営宣言

企業理念「人は変われる、を証明する」に基づき、ライザップのヘルスケア領域を主軸とした事業を通じて、世界中の人々本当グループサービスのお客様そこに寄り添う社員が生涯にわたって健康で自己実現の可能性に溢れるよう健康を推進致します。

健康増進を経営的な視点で捉え、率先して社員の健康お守り、社員の健康意識のさらなる向上を積極的に取り組んでまいります。

参考サイト:ライザップ 健康経営宣言

上記に加え基本指針、健康経営推進体制、基本方針と実施取り組み、健康経営KPIや戦略マップなど具体的に示されています。

③ネクストビジョンの健康経営宣言

株式会社ネクストビジョンは、社員の健康を重要な経営資源の一つと考えます。社員が心身ともに健康でイキイキと活躍できることこそが、幸福の基盤であり、企業活力の源泉となります。

健康な心身から生まれる笑顔と情熱は人を惹きつけ、新たなお客様との出会いを生み、新たな事業に発展する可能性を持っています。

企業理念である『一期一会~出会いに感謝し何事にも全力で取り組む~』のため、 社員が心も身体も健康で、互いにイキイキと取り組むことのできる会社づくりに努めることを、ここに宣言いたします。

参考サイト:ネクストビジョンHP

宣言の後に健康経営重点施策・健康経営組織体制などについて載せられています。

健康経営宣言の具体的な取り組み方

STEP 1 自社の健康課題を把握する

現在、自社で問題となっている健康課題について調査・把握しましょう。

たとえば健康診断の受診率やその結果内容について、ストレスチェックシートの結果についてであったり、長時間労働について等さまざまな健康課題が挙げられるかと思いますが、特に問題視されているものと取り組みやすいもののに重きを置いて課題として設定しましょう。

STEP2 課題に即した取り組み・目標を設定し健康経営宣言を作成する

STEP1で抽出した課題に対しての目標を設定します。
それに合わせて、自社が健康経営に取り組むことを宣言する宣言文を作成しましょう。自社の理念との関連性や従業員にどのように働いてほしいかなどを入れてHPへ掲載したり、玄関周辺等への掲示、社内報や資料配布などを行い、社内・社外へ発信します。

STEP3 協会健保等が実施している健康宣言事業に参加する

各都道県の協会けんぽでは、健康経営宣言の伴走事業や県独自で健康経営宣言活動を行っています。

県によっては特典等もあるため、一度確認しておくとよいでしょう。

参考:全国健康保険協会HP

自社の課題をまとめ健康経営宣言を作成しましょう

本記事では、健康経営宣言作成までの一連の流れを確認しました。
健康経営に取り組むはじめの一歩として、健康経営宣言があります。

なぜ健康経営に取り組むのか、健康課題に対してどのような活動を行うのかを設定して宣言の作成と活動を進めていきましょう。