会社員として働きはじめて社収入を得られるようになると、平均年収がどのくらいで自分はどの位置にいるのか、知りたくなりませんか。

年収は勤続年数や性別、学歴によって変わります。勤続年数や性別は努力でどうにかなるものではなく、学歴も同じです。しかし、今からでも年収アップさせる方法はいくつかあります。

この記事では、20代の平均年収がどのくらいかを解説し、年収をアップさせる方法とポイントをご紹介します。

20代の平均年収

では実際に20代の平均年収はどのくらいなのでしょうか。ここでは手取り額や性別による違いを解説します。

20代の平均年収と平均手取り額

国税庁が2020年9月に発表した「民間給与実態統計調査」によると、20代の平均年収は以下となっており、20代前半と後半で比較すると約100万円の差があることがわかります。

20〜24歳
260万円

25〜29歳
362万円

総支給額から所得税や住民税、社会保険料などが差し引かれた手取り額は、額面給与(年収)のおよそ75〜85%になるといわれています。上記の平均年収を基に計算すると、20代の平均手取額は以下となります。

20〜24歳
約195〜221万円

25〜29歳
約271〜307万円

手取り額に幅があるのは、年収によって税率や保険料の割合が変わるためです。

男女で異なる平均年収

また、平均年収は以下の通り男女で差があります。20代前半においては35万円の差であるのに対して、後半になると74万円の差があることがわかります。

20〜24歳
277万円(男性)
242万円(女性)

25〜29歳
393万円(男性)
319万円(女性)

業種別で見る20代の平均年収

年収は業種によって大きく変わります。転職・求人doda(デューダ)によると、以下が年収の高い業種のようです。

金融
373万円

メーカー
369万円

建設/プラント/不動産
366万円

IT/通信
361万円

総合商社
353万円

成長が望める業界やインセンティブが発生する仕事では、年収が高くなる傾向にあるといえるでしょう。

学歴別で見る20代の平均年収

では、学歴別ではどのような違いがあるのでしょうか。東京海上日動あんしん生命 マネコミによると、以下のように違いがあるようです。

中卒
262万円(20〜24歳)
304万円(25〜29歳)

高卒
286万円(20〜24歳)
321万円(25〜29歳)

専門卒
291万円(20〜24歳)
338万円(25〜29歳)

高専・短大卒
292万円(20〜24歳)
348万円(25〜29歳)

大卒
308万円(20〜24歳)
391万円(25〜29歳)

大学院卒
308万円(20〜24歳)
432万円(25〜29歳)

学歴が高くなるほど年収は高くなることがわかります。

また、専門卒と高専・短大卒は、20代前半では1万円の差ですが、後半になると10万円の差が出てきています。大卒と大学院卒では20代前半では同額ですが、後半になると大学院卒の方が約40万円も高くなり、勤続年数が長くなると差が大きくなることがわかります。

平均年収をアップさせる方法4つ

ここまで20代全体の平均年収や職業、学歴別の平均年収をご紹介してきましたが、平均年収と比較して自分の年収が低いと感じて不安になった人がいるかもしれません。ここでは、平均年収をアップさせる方法をご紹介します。

①昇格を目指す

今より年収をアップさせる現実的な方法のひとつ目は、昇格を目指すことです。

同じ年齢でも役職があると、役職手当によって収入が高くなる可能性があります。昇進や昇格すれば、給与のベースが上がるので年収をアップさせる堅実な方法といえるでしょう。

ただし、昇進や昇格は日々の業務態度や成績の積み重ねによって得られるものです。また企業によっては、そのタイミングが年に何度もあるわけではないでしょう。そのため、時間をかけて着実に信頼と実績を積み重ねていく必要があります。

②資格を取得する

資格を取得するのもひとつの方法です。

資格手当などの制度がある職場であれば、資格を取得することで年収アップが望めます。職場の評価基準を確認して取り組むと良いでしょう。また、資格取得のために勉強することで知識が身につくため、仕事に活かすことができ昇進や昇格につながることが期待できます。

③副業をする

副業を認めている職場であれば、休日に副業をするという方法もあります。

時給制の仕事であれば収入が欲しい分働くことで、年収が足りない分を補うことができます。また、クラウドソーシングなどを利用して業務委託で働く形態であれば、平日仕事を終えた夜にでも自宅で副業ができるでしょう。空いた時間を活かして、効率的に収入を上げることができます。

副業で本業でも活かせるスキルを身につけることで、本業で昇給することもあるかもしれません。

④転職する

転職することでも年収アップを狙えます。

高収入が期待できる業界へ転職できれば、今の職場で昇進を目指すより速いスピードで年収アップできる可能性があります。業界や職種、仕事内容が同じだったとしても給与体系などが異なる職場に転職すれば、年収が変わることもあります。

環境を変えて自分の能力を試したいという場合は、転職がおすすめです。

下記記事でも転職で年収アップさせる方法を方法を記載しています。転職で年収を上げたい人はぜひ参考にしてみてください。

関連コラム

  • 転職で年収アップを叶えるための方法とは?年収アップの相場もご紹介します。

年収アップを目指して転職する際のポイント

それでは、年収を上げる際に転職を検討する場合、どのような点に注意するといいのでしょうか。

これから伸びる業界を選ぶ

転職を考える際、成長過程にある業界を選ぶことは大切です。会社の業績が伸びていると高収入を目指しやすくなります。

例えば以下のような業界は今後も業績が伸びることが予想されます。

  • IT業界
  • 電子部品・半導体業界
  • 医療業界
  • フードデリバリーサービス業界

また、業界ではありませんが、完全実力主義が多い外資系企業、インセンティブが発生する証券会社、医薬品メーカー、保険会社、不動産会社などは年齢関係なく成果が給与に反映されやすいでしょう。

転職先の給与体系や福利厚生を確認

転職する際は、転職際の給与体系や福利厚生を確認することも大切です。

昇給のタイミングや賞与や残業代について、また評価基準が整っているのかなどを確認してくといいでしょう。

福利厚生においては、住宅手当があるかを確認することをおすすめします。仮に年収がそれほど変わらなかったとしても、住宅関連の補助があると生活に余裕が生まれるという人は多いはずです。

自分のスキルの棚卸をして自己PRを洗練する

自分のスキルを棚卸しておくこともおすすめです。

転職先で活かせる専門知識・スキルがあれば、書類審査に通りやすくなり、給与も高くなることが期待できます。これまでのキャリアを振り返り、身についたスキルや経験、アピールできるなどを棚卸しておくといいでしょう。また、どのような自己PRをすると採用担当者の印象に残るかなども考えておきましょう。

20代で平均年収をアップさせたいなら転職も検討しよう

勤続期間がまだ短い20代であっても就職先の業界や企業によって年収に差は生じます。昇進や資格取得を目指して実現することで、スキルアップしながら年収アップさせることも可能です。しかし、もし今の職場が将来的にも大幅な年収アップが期待できないようであれば、転職を検討してもいいでしょう。転職する際は、自分のスキルを活かせるかどうかに加えて、働きやすいかどうかも確認しましょう。健康経営をおこなう企業であれば、福利厚生や給与体系が整っている可能性があります。