突然ですが、下記のように感じたことはありませんか?

  • 「もっと他者から認められたい」
  • 「TwitterやInstagramでもっと注目されたい」
  • 「同僚や学生時代の友人にスゴイと思われたい」

このように「他者からもっと認められて、自分を価値ある存在として認めたい」という欲求や願望を、承認欲求といいます。

スマホやインターネットが広く普及して、誰しもがSNSで情報発信をするようになった現代では、この承認欲求が強い人が増えていると言われています。インフルエンサーと呼ばれる職業が生まれたこともその一因と言えるでしょう。

そこで本記事では承認欲求に関する基本的な知識から、承認欲求が強い人の特徴やそのメリット・デメリットなどを解説していきます。

そもそも承認欲求とは?

人間は社会的動物であり、自分以外の他者と関わりながら生きていくなかで「誰かから認められたい」という感情を持つようになることが多くあります。こうした感情を総称して「承認欲求」と呼びます。

また、単純に「人から認められたい」と感じることだけではなく、下記のような感情や欲求も承認欲求です。

  • 人に好かれたい
  • 友人や同僚から「凄い」と思われたい
  • 社会や会社において特別な地位に付きたい
  • SNSで「いいね」をたくさんもらいたい
  • 不特定多数の人々から注目を集めたい

上記で見てきたような感情や欲求は、誰しもが抱くものであり、このような承認欲求は強弱を問わず誰しもが持っているものです。

例えば、幼い子供が自分がしたことを親に対して「見て!」とアピールすることは、大人に自分を認めてほしい気持ちの表れだと言えます。

マズローの欲求5段階説における承認欲求

アメリカの心理学者アブラハム・マズローは「人間は自己実現に向かって絶えず成長する」として、人間の欲求を5段階の階層で理論化した「マズローの欲求5段階説」を提唱しました。欲求5段階説では、下記の5つの欲求を分類しています。

  • 生理的欲求
  • 安全の欲求
  • 所属と愛の欲求
  • 承認の欲求
  • 自己実現の欲求
  • 欲求5段階説によると、承認欲求は「自己実現の欲求」の次に高い欲求であり、かなり高次な精神的欲求であることがわかります。人は誰かに「認められたい」と感じるからこそ、努力してさらなる成長を遂げていくため、人間にとって承認欲求はあってしかるべき欲求なのです。

    したがって、「誰かに認めたもらいたいなんて子供じみてる」と感じる必要はありません。

    (広告の後にも続きます)

    承認欲求の2つのタイプ

    承認欲求には大きく分けて下記の2つのタイプに分けられます。

    • 他社承認
    • 自己承認

    それでは1つずつ解説していきます。

    他社承認とは

    他者承認とは、文字通り「他者から認められたいという欲求」で、一般的に「承認欲求」と聞いてイメージするものがこちらです。

    具体的には上記で挙げたような「人からすごいと思われたい」といったような欲求であり、お金を稼いだりハイブランドアイテムを身につけること、もしくはSNSで注目を集めることなどで満たされます。

    自己承認とは

    一方で、自己承認は「自分が理想とする自己イメージと重なるか、もしくは今の自分に満足しているか、という基準で自分を判断すること」となります。

    つまり、「本当なら自分はもっとできるはずなのに、どうしてできないんだろう」や「もっと理想の自分に近づきたい」という欲求が自己承認です。

    自己承認は、自分の理想像に近づくために努力したり自己肯定感を高めることで満たせるようになります。

    「自己顕示欲」とはどう違う?

    承認欲求と混同されがちな言葉として「自己顕示欲」が挙げられます。

    自己顕示欲とは、他者から認められたいという欲求という点では承認欲求と同じです。しかし、「顕示」にははっきりと示して目立たせるという意味合いがあるため、「自己顕示欲」とは自分を強くアピールして見立ちたいという自己中心的なニュアンスとなります。

    自己顕示欲はどちらかというと「認められたい」というよりも、「注目を集めたい」「もっと自分を見てほしい」という欲求が強いイメージですね。