見ると長生きできる!?2022年2月は希少なカノープス観測のチャンス!
ギリシア神話をモチーフにした星座をはじめ、七夕の物語のように、夜空を彩る星々にはさまざまな言い伝えがあるのですが、「見ると長生きできるようになる」といわれる星「カノープス」をご存じですか? なんとこのカノープスが2月に観測できるチャンスなのです!
「カノープス」とは?
カノープスはりゅうこつ座α星のことで、非常に明るい星として知られ、その明るさは太陽を除くと、おおいぬ座のシリウスに次いで2番目。そんなに明るい星なのにあまり知られていないのは、日本では非常に低い場所に上がるため見つけにくいから。なにしろ、福島県の北端より北では地平線より上に昇らないため見ることすらできないという点でいえば、地域限定の星といえるかもしれません。<提供 国立天文台>
ちなみに「りゅうこつ(竜骨)」とは、船の底の中心を船首から船尾まで通る骨格部分。キールとも呼ばれ、船の強度を決める大切な部材のことを指します。
▲右にある最も明るい星がカノープス。りゅうこつ座はらしんばん座など複数の星座で1隻の船を形成しています。
■いつ見られるの?
国立天文台によると、普段は見られないカノープスが、2月に観測するチャンスを迎えました。流星群のように活発になるという日は特になく、2月中はいつでも見る機会があるようです。真南に来る時間「南中時刻」は次のとおりなので、この時間に南の空を探してみましょう。場所 | 南中時刻(11日) | 南中時刻(21日) |
---|---|---|
福島 | 20:37 | 19:57 |
東京 | 20:39 | 20:00 |
京都 | 20:55 | 20:16 |
福岡 | 21:17 | 20:37 |
那覇 | 21:28 | 20:48 |
■どんなふうに見える?
南の空が開けた場所で地平線近くの空に、少し赤みがかった白く輝くカノープスが見つかるかもしれません。図のように、見つけやすいオリオン座からペテルギウス → 冬の大三角形 → シリウス → カノープスとたどっていくのがおススメ♪<提供 国立天文台>
星空の様子をシミュレーションできるアプリ「Sky Tonight」を使って調べてみると、カノープスがどのように動いていくのかが確認できます。下の画像は2月11日20:38の東京の様子を再現したもの。アプリを使えば、自分の住んでいる場所の見え方も調べられますからぜひお試しを!
中国ではカノープスのことを「南極老人星」と呼び、見ると寿命が延びるといわれているそう。なかなか見ることができない希少な星ですから、アプリなどを駆使して観測してみませんか?
出典:国立天文台/アプリ「Sky Tonight:スカイマップと星座表と星空カメラ」
※本記事は2月1日時点の情報です。
天体観測に便利なアプリ
現在地と時間から星の見える場所がわかったり、天気を調べたりするのに使いたいアプリはこちら!関連記事
- ホーム
- 見ると長生きできる!?2022年2月は希少なカノープス観測のチャンス!