10月21日オリオン座流星群が見ごろ!3,000年の時を超えた天体ショーなるか?
星座に詳しくない人でも見つけやすいのが、3つ星でおなじみのオリオン座。今年もこのオリオン座の近くから流星が飛んでいく姿を見られる「オリオン座流星群」の季節がやってきました。最も多くの流星を観測する可能性のある極大日は10月21日(木)。この神秘的な天体ショーを見やすい時間と方角、そしてオリオン座流星群の正体に迫りましょう!
オリオン座流星群の見ごろは10月21日から数日続く
2021年のオリオン座流星群は10月2日(土)から11月7日(日)まで出現するとされていますが、ここでは極大日の10月21日夜の情報を詳しく見ていきます。■いつ見られるの?
通常の流星群は極大日から1日ほど過ぎると活動が収束していくのに対し、オリオン座流星群は極大日を過ぎても数日は活発な期間が続くとされています。ということは、21日から24日くらいは流星群の観測が期待できそう。もし21日夜に見られなくても、日を改めて夜空を眺めると見ることができるかもしれませんね。■どこに出現するの?
天体観測アプリ「Sky Tonight」によると、この時期のオリオン座は21時あたりから空に昇ってきます。極大を迎え、日付を超えた10月22日(金)の午前0時30分の東京を例にすると、天気が良ければ東南東の空にオリオン座が見えるはず。流星群はちょうどオリオンの掲げた拳のあたりから放射状に出てくるようです。10月22日のオリオン座は午前4時ごろに最も高い場所に昇ります。建物や木々に遮られることなく見るのならこの時間帯がおススメ。ただし、気温が下がりやすい時間でもあるので、観測するなら防寒対策を忘れずに。
オリオン座と流星群
他の星座と同じく、オリオン座もギリシャ神話がモチーフ。星座の元となった登場人物「オリオン」は、サソリに刺されて亡くなったとされているため、星座になっても「さそり座」の現れる夏は見えず、「さそり座」の見えない冬に現れるというエピソードがあります。■オリオン座流星群の正体
1年を通してさまざまな流星群を見ることができますが、これら流星は星座を形成する惑星から飛び出しているのではなく、その母体は近くを通る彗星から放出された塵です。オリオン座流星群の母体は、およそ75年に一度地球に接近し、肉眼で見られるといわれるハレー彗星。2006年には、約3,000年前にハレー彗星からこぼれ落ちた塵が原因とされる大量の流星が観測されました。▲ハレー彗星のように肉眼で観測できた百武彗星。次に地球に最接近するのはなんと14,000年後と予想されています。
今年は残念ながら、3,000年前に放出された大量の塵による流星を見ることはできないそう。とはいえ、遠い昔に流れた物質がいま地球に届き輝きを放つのですから、宇宙の雄大さがわかります。悠久の時を想いながら星に願いを託してみてはいかがですか?
出典:国立天文台/アプリ「Sky Tonight」
※本記事は10月12日時点の情報です。