ハレー彗星が降り注ぐ!? 2023年初夏の天体ショーみずがめ座エータ流星群の見ごろ【スマホニュース】
私たちの暮らす地球では、当たり前のように日が昇り沈んでいきますが、夜空を見上げると、いつもとは違う神秘的なできごとが起きることがあります。そんな天体ショーのひとつ「みずがめ座η(エータ)流星群」が、2023年5月7日(日)夜明け前に見ごろを迎えます!
みずがめ座エータ流星群とは
みずがめ座エータ流星群は、毎年4月下旬から5月末にかけて見ることのできる流星群です。どのような天体なのか、その正体に迫りましょう。■複数あるみずがめ座流星群のひとつ
不死の酒を給仕するギリシア神話の登場人物ガニュメデスが、酒壺を持った姿で描かれることの多いみずがめ座。この近くから流れ星が放射状に出現する流星群を「みずがめ座流星群」と呼びます。みずがめ座近辺に見られる流星群は7種類あるとされ、5月に活動がピークを迎えるみずがめ座エータ流星群もそのうちのひとつ。7つすべてが肉眼での観察に適しているわけではなく、エータ流星群の他に日本で比較的見やすいのは、7月末の「みずがめ座δ(デルタ)南流星群」があります。
■みずがめ座エータ流星群の正体は?
流星群は名称となっている星座から放出されているわけではなく、彗星などが通過した軌道上に残っている塵といった物体の近くを、地球が通過することで発生。みずがめ座エータ流星群の正体、つまり母天体は76年に1回地球にやってくる有名なハレー彗星です。ちなみに、ハレー彗星は76年に1回地球に再接近しますが、みずがめ座エータ流星群は毎年見る機会があります。
みずがめ座エータ流星群の見ごろ
国立天文台の情報をもとに、2023年のみずがめ座エータ流星群の活動が最も活発になる極大の日時と、観察に適した見ごろをみていきましょう。■みずがめ座エータ流星群は7日夜明け前に見よう
みずがめ座エータ流星群が極大になるのは、5月7日0時ごろ。しかしこの時間はまだみずがめ座が地平線の下にあり見ることができません。そこでおススメなのが、5月7日未明の2時~3時30分ごろ。東京では1時45分ごろにみずがめ座が昇り始めますが、4時44分には早くも日の出となります。太陽の影響を受けず、みずがめ座が高い場所にある時間が2時~3時30分ごろなのです。また、前後1日は同程度の流れ星が見られる可能性があるため、5月6日(土)と8日(月)もチャンス!
エータ星はみずがめ座の向かって左上。流星群は、下画像の黄色い○印付近から放射状に飛びますよ♪
■流星群の場所はアプリで見つけよう
比較的低い位置にあるみずがめ座を手軽に見つけたいなら、アプリがおススメ。星空をシミュレーションしてくれるアプリ「Sky Tonight」なら、日付を入力するだけで、星座や月、太陽の場所をかんたんに表示できます。2023年5月7日3時30分に設定すると、みずがめ座が南東の空に。また画面右下のコンパスアイコンをタップすると、スマホを向けている方向と画面内の星々の位置がリンク。アプリ内でみずがめ座が見つかったら、その方向を探すとすぐに見つかるはずです。
流星群を観察するには、最低でも15分以上目を慣らすことが必要とされています。なるべく暗い場所で、できれば椅子などに座りながらゆっくり星空を眺めましょう。
みずがめ座エータ流星群を見逃すと、次に流星群が訪れるのは7月末のみずがめ座δ(デルタ)南流星群。場所によってはまだ梅雨明け前の可能性もあるため、気候もよく観察しやすい今回のチャンスをお見逃しなく!
出典:国立天文台