秋の夜空に流星出現!「オリオン座流星群」など見頃いつまで?【2022年10月】
秋といえばスポーツ、読書、食欲……とさまざまですが、実は天体イベントも目白押し。10月はなんと「10月りゅう座流星群」と「おうし座南流星群」、「オリオン座流星群」の3つの流星群が見ごろに。これは中秋の名月を見て満足している場合じゃない!
流星の観測に適した日程を知って、まもなく開幕する天体ショーに備えましょう。
これから見られる流星群は3つ!出現期間はいつ?
10月は1年でもっとも流星群が出現する月。しかも見頃を迎えるタイミングも絶妙で、上旬には「10月りゅう座流星群」「おうし座南流星群」が。下旬には「オリオン座流星群」が見ごろを迎えるため、ひと月を通して流星を見るチャンスがあるのです。
「流れ星に願いを3回唱えると叶う」なんておまじないがありますが、すべての流星群を1回ずつ見ることができれば10月だけで3つの願いが叶うかも。心願成就の大安売りといったところでしょうか。
それぞれの流星群の出現期間と、極大時1時間あたりに見られると予想される流星数はこちら。
流星出現期間 | ピーク時の流星数(1時間あたり) | |
---|---|---|
10月りゅう座流星群 | 10月6日 - 10月10日 | 5個 |
おうし座南流星群 | 9月10日 - 11月20日 | 2個 |
オリオン座流星群 | 10月2日 - 11月7日 | 5個 |
2022年10月、流星観測をするならいつ?おすすめは極大日
10月はひと月を通して流星を見るチャンスがいっぱい! とはいえ闇雲に夜空を見ても流星を発見できるわけではなく、活動がピークを迎える極大日にあわせた観測がおすすめ。それぞれの流星群が最も活発になる日程は以下の通りです。
■「10月りゅう座流星群」観測条件はイマイチ?極大日は10月8日
10月りゅう座流星群は10月8日の日没後から9日の明け方にかけて極大出現が予想されます。日本では1985年と1998年に1時間あたり100個ほどの流星が観測されたことがあるため、大迫力の天体ショーを期待したいところですが、今年の条件はイマイチ。
満月直前の明るい月が出ているため、流星を見つけるのは難しいかもしれません。
■「おうし座南流星群」ピークは2回!極大日は10月10日
おうし座南流星群は9月から12月近くまで長く活動する流星群。ピークは2回あり、今回出現する南群は10月10日、次回訪れる北群は11月12日に極大を迎えます。10月10日に観測をする場合、おすすめの時間は午後9時以降。流星が飛び出してくる中心点「放射点」が空高く移動するため、見つけやすくなるはず。
ちなみに、おうし座南流星群は明るい流星が多いことでも有名。望遠鏡などの用意がなくても、「偶然空を見ていたら流星を目撃した」なんてラッキーなケースも多いよう。自宅の窓から夜空をぼうっと眺めるだけでも、流れ星を見られるかもしれません!
■「オリオン座流星群」過去には大出現も!極大日は10月21日
10月中旬から下旬にかけて活動するオリオン座流星群は、10月21日に見ごろを迎えます。当日は午後10時頃から星が流れ始めますが、観測を行うなら放射点が高くなる真夜中過ぎがおすすめ。2006年には1時間で100個以上の流星が観測された例もあり、この年はピークを過ぎてからも3~4日間も出現が確認されたそう。さて、今年は大出現なるでしょうか!?
どの方角を見ればいい?流星観測のコツ
流星観測は「根気強く」が鉄則。流れ星を見るぞ~! と息巻いて屋外へ出ても、星が見えずにすぐ断念したのではもったいない! 観測を行う前に心得ておきたいポイントはこちらの3つ。
流星観測のポイント
・ ピークの日程を狙って観測する
・ 人口の明かりが少なく開けた場所を選ぶ
・ 方角は気にせず、まんべんなく空を見る
観測に適した日程は、上記で紹介したピークの日。流星群は活発な時期を迎えると徐々に沈静化するため、活動が盛んな日を狙って観測を行いましょう。
その際、場所にも気を付けて。見える流星の数は空の明るさにも左右されます。天体が出す光は人工の明かりに比べて弱く、近くに街灯などがあると星が見えにくくなるのです。「田舎に行くと星がきれいに見える」なんて言いますが、この一因となっているのも人口の光が少ないため。観測時は街灯の少ない視界の開けた場所で行いましょう。
また、流星を見るときは方角にこだわらず、空をまんべんなく見渡すのがおすすめ。見る方向は気にせず広い範囲に注意を向けると観測のチャンスが増えるかも。
出典:国立天文台
※極大の日時は年により前後1~2日ほどずれる場合があります。
※本記事は9月28日時点の情報です。
当日の天候に注意!観測前には天気チェックを忘れずに
当然ながら、星の見え方は雲量や天候に左右されることは言うまでもないでしょう。「いざ観測をしようと思ったら雨が降ってきた」なんてアクシデントを防ぐためにも、当日は天気が調べられるニュースアプリの準備をお忘れなく。