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[DATAで見るケータイ業界] 2022年度は基地局工事の65%が全国系大手エンジニアリング会社3社に

 MCAは携帯電話基地局市場の調査を実施し、その結果を調査資料「携帯電話基地局及び周辺部材市場の現状と将来予測 2023年版」として取りまとめた。

 同資料をもとに、国内の基地局市場動向について前回に続きお伝えしていく。最後となる今回は、エンジニアリング(基地局工事)市場の動向やシェアについて取り上げたい。

全国系大手エンジ会社3社のシェアは65%

 2022年度の基地局向けエンジニアリング市場は全国系大手エンジニアリング会社3社が65.0%のシェアを獲得した。最大手はコムシスグループで、エクシオグループ、ミライト・ワングループと続き、変化はない。

 コムシスホールディングスは日本コムシスやサンワコムシスエンジニアリング、TOSYS、つうけん、NDS、SYSKEN、北陸電話工事を、エクシオグループがシーキューブや西部電気工業、日本電通、大和電設工業、エクシオテックを、ミライト・ワンは旧ミライトや旧ミライト・テクノロジーズを統合し、TTKやソルコム、四国通建を抱えている。

グループ内再編や組織整備が進む大手エンジニアリング会社

 引き続き、全国系大手エンジニアリング会社でグループ内再編が進んでいる。エクシオグループが2023年11月に北日本通信の全発行済株式を取得する契約を締結し、2023年4月にエクシオインフラとインフラテクノを合併させた。

 また、社内の組織整備や組織改革も進んでおり、日本コムシスは2023年6月に北陸支店を廃止している。

LTE周波数のNR化は基地局向けエンジ市場縮小の要因

 基地局向けエンジニアリング市場は2022年度に前年度比10.4%減となる1,700億円となった。2022年度は大手3社による5G展開が進んだものの、工事単価が安価なLTE周波数のNR化の多さが影響したものとみられる。

 2023年度はKDDI(au)のハイレベルな5G開設計画の最終年度となり、5G専用周波数帯での展開も期待されるが、LTE周波数のNR化も拡大する見込みである。2023年度末に5G人口カバー率90%達成を目指すNTTドコモもLTE周波数のNR化が増える見込みで、さらに楽天モバイルによる4G展開の落ち着きなど市場規模の縮小が想定される。

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